眠れない物語のペイジ

私立恵比寿中学の諸々を徒然なるままにつづるブログ

ラジオとアーカイブの話

何かを「好きかも」と思ったとき、大抵「もっと見たい」「最初から知りたい」という欲が生まれる。その時、そういった気持ちに応じるように膨大な過去のアーカイブがあって、無限に漁ることが出来るということがやはりめちゃめちゃ重要なんじゃないか、と思う。

 

僕がエビ中を好きになった時、過去の曲を片っ端から借りて買って、たすたすを4日くらいで一気に見て、舞台も見て、それであっという間にドハマりした。その時間がなかったら「好きかも」の火はくすぶって、そこまで燃え上がらなかったかもしれない。いや、本当に。

 

「好きかも」は沼に一歩入る瞬間、その後の「過去を漁る時間」が沼にズブズブと行く行為であり、最重要なのではないかと思う。

 

公式がYouTube運営に尽力するのも、ファンが新規ファンに何をおすすめしようか迷うのも、この漁る時間、そしてその入り方が重要であるとわかっているからだろう。

 

 

 

話は変わって、最近生活サイクルが就活のために大きく変化した。それに伴ってラジオを聴く時間が増えて、新しい番組をいくつか聴くようになった。その中の一つ「Creepy Nutsオールナイトニッポン0」。めちゃめちゃ面白いことに今さら気づいた。新しい「好きかも」である。何で今まで無視していたんだろうという気持ちになって、あっという間に虜になってしまって、急いでYouTubeを漁った。

 

でも抜けてる回が多いし、音が変なものもある、っていうかそもそも違法アップロードである。これがラジオの現状。

 

今さら「Creepy Nutsオールナイトニッポン0」を網羅出来ない現実にさらされて、だいぶ悔しい。この隙間というか、違法アップロードされていない放送回は一生聴けないし、もしめちゃめちゃファンになったとしても「まぁ知らない時期があるからな」というもやもやをずっと抱えてしまう。そんなことを気にしますか?僕はめちゃめちゃします。

 

ラジオは「過去アーカイブ」がほとんどない。もちろんラジオクラウドで漁ることの出来る番組もなくはないけれど、その数番組を残してほとんどが1週間しか残らない。何でだろうと思う。

だって需要はめちゃめちゃにある。だから無限に違法アップロードされる。なのに供給がない。公式がアーカイブを残してくれて、公開してくれたら良いのにと最近ずっと思っている。もちろんこれは無知なラジオ好きの意見であり、様々な事情があるんだろうけど。

 

ラジオのアーカイブ化が当たり前になれば、新規リスナーに「この回おすすめですよ!」なんて言えるし、試しに聴いてみようのハードルもだいぶ下がる気がする。最近「エビ中なんやねん」の違法アップロード2年分くらいがYouTubeからごっそり削除されたが、あれは本当にもったいないと思う。供給が厳しいならせめて見過ごしてくれよ。あれで新規リスナーは減るよ…たぶん。

 

もちろん、これはラジオに限った話ではない。代表的なのはテレビと演劇。これらは、ソフト化されるものもあればされないものもある、といった具合である。

 

でもテレビには録画があるからね。ラジオはないから。もちろんしようと思えば出来るし、そういうアプリもあるけれど、何だか「違法」っていう感じがぷんぷんするし、空気録音はさすがにつらい。AI!みたいな時代に空気録音は…。

 

 

こうした需要に対して「放送アーカイブ構想」というのが昔あったらしい。国立国会図書館が全てのテレビ、ラジオの放送データを管理して一般に公開して、っていうやつ。でも「放送と政治は密接に関係してるから」みたいな、事後検閲みたいな理由で問題視されたようだ。

そういう番組もあるでしょうが、少なくともDJ松永がキャンプに感銘を受けた話も安本彩花さんがプロポーズ大作戦見てたことも政治には何ら関わらないし、どうにかならないものか。

 

僕自身が深く調べることをしていないし、そんな時間もないしで、問題提起というよりか「何でなんだろう」止まりのブログになっているけれど、ラジオに過去アーカイブがちゃんとあれば良いのに、という思いは多分これからもずっと抱えていくんだろうな。あーあ。